#3. バーテンダー・スクールに体当たり!
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![]() では、どのようにしたらアメリカでバーテンダーになれるのだろうか。アメリカのバー業界にはOJT(On the Job Training:職場で研修を受けること)というのは基本的にない。バーテンダーの技術はバーテンダー・スクールに通うなどして身につけなくてはならないのである。 僕がバーテンダー・スクールに通うようになったきっかけは、トム・クルーズがバーテンダー役を演じる「カクテル」という映画を見たことから始まった。これを見てバーテンダーに興味を持った僕は当時レストランで働いていた知人に相談。アメリカにはバーテンダー・スクールがあることを知り、早速資料を取り寄せスクールに通うことを決心した。 ロサンゼルスにもバーテンダー・スクールはいくつかあるが、その中で僕が実際に通ったLAダウンタウンにあるバーテンダー・スクールを紹介しよう。 ![]() クラスはインストラクターによる講義と実習の組み合わせにより構成されているが、ほとんどの時間はインストラクターの指示に従ってカクテル作りに励むという感じだ。クラス自体は楽しいのだが、大変なのは覚えなければいけないカクテルの数だ。2週間のうちに100種類以上のカクテルの作り方を覚えなければならないので、生徒はみな単語帳にカクテルのレシピを書き込み必死に暗記する。 カクテル作りの練習もユニークだ。クラスでは実際のお酒を使わず練習する。では何を使うかというと絵の具で色をつけた水を使うのである。失敗を気にせず練習に取り組めるが、グラスを割ったら弁償しなくてはならない。カクテル作りも2週間の講習が終わる頃には手つきも慣れ、かなりサマになってくる。各カクテルによってお酒の量も決まっているのだが、この頃には大体感覚でお酒の量がわかるようになって来る。 この学校を卒業し、修了証をもらうためには、筆記試験、実技試験両方にパスしなければならない。試験は最終日に行われるのだが、筆記試験はお酒の名前とそれが棚に置いてある位置をマッチングするといったようなものだ。実技試験はインストラクターより指定されたカクテルを6分以内に12種類作らなければならない。6分間で12種のカクテルを作ること自体はさほど難しくないのだが、100個以上あるカクテルの中から12種を抜き打ちで指定されるのだから結構大変だ。ひとつでも作り方を間違えたら、試験をパスすることはできない。 単語帳を使って必死にカクテルの名前とレシピを覚えたり、毎日たくさんのカクテルを作らなければならなかったりと、思った以上に大変だったがとても楽しい体験だった。このクラスを通してたくさんのアメリカ人との交流を図れ、友達をつくることができたという点も、僕がこのクラスをすすめる理由の一つだ。僕はアメリカに来てすぐこのクラスをとったが、基本的に難しい単語は使われないので、英語に不安がある人でも十分ついていける。ウォッカをボッカと発音するのだけは初め戸惑ったが・・・。 バーテンダーの技術以外にも、語学力向上や現地の人との交流と短期間でとても実りの多かったバーテンダー・スクール。アメリカでしかできない素晴らしい体験ができた2週間だった。 ![]()
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