#12: 活発化するアメリカのインク・リフィル市場
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![]() ![]() インク・リフィル市場は、ITの発達により生まれた比較的新しい市場ですが、現時点では、フランチャイズが主導権を握っているのがおもしろいところです。現在、フランチャイズ系の会社がリフィル市場の62%を占め、市場には少なくとも8社のフランチャイズが存在しています。インク・リフィル・サービスは特別なノウハウを必要とせず、基本的に機械さえあれば運営できるサービスなので、フランチャイズにはもってこいのビジネスであるといえます。しかしながら、大手の参入により、2009年には大手リテーラーとフランチャイズのシェアが逆転すると予測されています。 リフィル・サービスの発展で、大きな被害を被るのは、インク・カートリッジ、トナーなどといった消耗品の販売から大半の利益を得ているHPやレックスマークなどのブランド・メーカーです。ブランド・メーカーは今日まで純正品のシェアを奪う代替品の増加をけん制する手段としてパテントを用いてきましたが、このままインク・リフィル・サービスの成長が続けば、ブランド・メーカーの存続に大きな影をおとすことになりかねません。そこで、メーカー各社は、フランチャイズ大手のCartridge World(カートリッジ・ワールド)や、ウォルグリーン、オフィスマックスなどに対し、“インク・リフィル・サービスは自社(ブランド・メーカー)の所有するパテントを侵害するものである”として警告を発しています。 家庭やオフィスにおけるIT環境が複雑化するにつれて、インク・カートリッジなどの消耗品の低価格化を求める声はますます高まっていくことが予想されます。インク・カートリッジのビジネスは、本体(プリンター)を安く売り、消耗品(インク・カートリッジ)を高マージンで売る、といういわゆる“かみそりの刃”ビジネスのモデルに基づいて運営されてきましたが、経済性と便宜を求める顧客の声に応え、モデルの転換をはかる時期に来ているようです。 関連ブログはこちらです。 『お得!?プリンターのインク詰め替えマル秘大作戦』 ![]()
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